食事

ボディメイクで重要な「カロリー収支」と「PFCバランス」

筋トレやダイエットといったボディメイクにおいて重要となる食事。

様々な栄養素を取り入れるために必要不可欠な食事ですが、食べ過ぎて栄養過多になってしまったり、食事量が足りずに栄養不足になったりと、食事量は当然ながら、食事内容もボディメイクには大きな影響を与えます。

本記事では、「カロリー収支」と「PFCバランス」とはなにか、またその重要性について解説したいと思います。

 

カロリー収支

カロリー収支とは

カロリー収支とは、摂取カロリー消費カロリーを把握し、それぞれの合計値から算出するものです。

摂取カロリーとは、食べ物に含まれるタンパク質,脂質,炭水化物といった三大栄養素を体内に吸収することで得るエネルギーのことです。

対して、消費カロリーとは、基礎代謝(生命維持のために必要最低限のエネルギー),生活活動代謝(トレーニングや運動などで消費するエネルギー),食事誘導性熱代謝(食べ物を摂取した時に消費するエネルギー)の3つによって消費されるエネルギーのことです。

基本的には「摂取カロリー」ー「消費カロリー」で+値であれば体重増加、-値であれば体重減少、±0値であれば体重は現状維持となります。

  • 摂取カロリー < 消費カロリー = 体重増加
  • 摂取カロリー > 消費カロリー =  体重減少
  • 摂取カロリー =  消費カロリー = 現状維持

各栄養素のカロリー

摂取カロリーは、タンパク質,脂質,炭水化物の三大栄養素を摂取することで得るエネルギーですが、各栄養素のもつカロリーを把握しておきましょう。

タンパク質,脂質,炭水化物のもつカロリーは以下の通りです。

タンパク質 1g = 4kcal
脂質    1g = 9kcal
炭水化物  1g = 4kcal

イメージ通りかもしれませんが、タンパク質と炭水化物が1g=4kcalに対して、脂質は1g=9kcalとなっており、脂質だけが1gあたりのカロリーが高い栄養素となっています。

 

PFCバランス

PFCバランスとは

まずはじめにPFCとは何なのか?
あまり聞きなれない言葉ですが、PFCはある3つの単語の頭文字を指す言葉です。

【 PFCとは 】

P = Protein (タンパク質)

F = Fat (脂質)

C = Carbohydrate (炭水化物)

PFCとはタンパク質,脂質,炭水化物の三大栄養素のことを指します。

つまり、PFCバランスとは、「タンパク質」「脂質」「炭水化物」の各栄養素の摂取バランスのことです。

筋トレをしている人は、プロテインを利用するなど、タンパク質を積極的に摂っている人は多いと思いますが、脂質や炭水化物については、そこまで意識している人は少ないのではないでしょうか。

カロリー収支とPFCバランスを考慮した食事をすることで、目的とする体形へのボディメイクコントロールができるようになります。

消費カロリーの計算方法

カロリー収支は、消費カロリーと摂取カロリーの関係性で算出することができるので、まずは消費カロリーを把握することが必要です。

日本人の平均消費カロリーは以下の通りです。

  • 成人男性:1,800~2,200kcal
  • 成人女性:1,600~2,000kcal

ただし、身長や体重、運動有無や頻度、強度の違いによって消費カロリーは異なりますので、自身の消費カロリーを具体的に知るために、計算式をご紹介します。

標準体重の計算方法

まず、標準体重を知る必要があるので、標準体重を以下の計算式で算出します。


身長(m)× 身長(m) × 22 = 標準体重(kg)

例えば身長が170cmの場合 1.70×1,70×22=63.58(kg)となります。
計算が面倒な人は、カシオ計算機㈱の提供しているこちらのサイトを利用してみてください。

基礎代謝の計算方法

次に1日の基礎代謝量を計算します。
基礎代謝量の計算式は以下の通りです。


標準体重(kg) × 基礎代謝基準値 = 基礎代謝量(kcal)

基礎代謝基準値については、以下の表を参考にしてください。

年齢 男性 女性
15~17 27.0 25.3
18~29 24.0 22.1
30~49 22.3 21.7
50~69 21.5 20.7
70以上 21.5 20.7

【標準体重の計算方法】の項目で計算した63.58(kg)で25歳 男性とした場合、
24.0 × (約)64 = 1525.92(kcal)となります。

消費カロリーの計算方法

【基礎代謝の計算方法】の項目で算出できた基礎代謝量に、普段の運動の有無や、頻度,強度をレベル分けした身体活動レベルの閾値をかけます。


基礎代謝量(kcal) × 身体活動レベル = 消費カロリー(kcal)
 

身体活動レベルは以下の2つの表を参考に、自身のライフスタイルと年齢を当てはめてみてください。

身体活動レベル表

レベル1 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
レベル2 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤,買物,家事,軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
レベル3 移動や立位の多い仕事への従事者。
あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合

 

年齢階級別 身体活動レベル表

年齢 身体活動レベル1  身体活動レベル2  身体活動レベル3
15~17 1.55 1.75 1.95
18~29 1.50 1.75 2.00
30~49 1.50 1.75 2.00
50~69 1.50 1.75 2.00
70以上 1.45 1.70 1.95

計算方法の参考例

これまでの計算式を参考に、以下の例で計算してみましょう。

25歳 / 男性 / 170cm / 身体活動レベル2

  1. 標準体重   1.70(m) × 1.70(m) × 22 = 63.58(kg)
  2. 基礎代謝   約64(kg) × 24.0 = 1,536(kcal)
  3. 消費カロリー 1,536(kcal) × 1.75 = 2,688(kcal)

上記例の男性の場合、2,688kcalが一日の消費カロリーとなります。

是非、ご自身の身長やライフスタイルから消費カロリーを計算してみてください。
それがボディメイクをコントロールする第一歩となります。

 

PFCバランスの計算方法

PFC摂取バランスについては目的によって異なります。

一般的に理想とされるPFCバランスは「P(タンパク質) : 15%」「F : (脂質)25%」「C (炭水化物): 60%」とされています。

例えば、成人男性の平均消費カロリーである2,200kcalを摂取する場合は、330kcalをタンパク質、550kcalを脂質、1,320kcalを炭水化物から摂取することが理想的なバランスとなります。

これを各栄養素の重量(g)に換算すると、タンパク82.5質g、脂質61g、炭水化物330gとなります。

ただし、これは日常生活を送るにおいて理想的なバランスのため、増量期(バルクアップ)や減量期(ダイエット)の際は、PFCバランスは異なります。

増量期(バルクアップ)に理想的なPFCバランス

筋量を増やすことを目的とした増量では、筋肉だけを増やすことができれば理想ですが、筋肉だけを付けることは不可能なので、体重増加をさせつつ、筋量を増やしていくことになります。

そのために、まずは消費カロリーよりも摂取カロリーを多くすることを前提とし、タンパク質の摂取量を自身の体重の数値×2~3倍(g)のタンパク質を摂取することをオススメします。

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それを念頭において以下の手順で食事内容を計算します。

  1. タンパク質の摂取量は体重(kg)×2~3倍で計算する
  2. 脂質の摂取量は体重(kg)×0.9倍以下で計算する
  3. 計算したタンパク質量と脂質量のカロリーを計算する
  4. 計算したタンパク質と脂質のカロリーの合計を計算する
  5. 想定摂取カロリーから上記の合計を引いた値
    =1日の炭水化物のカロリー
  6. 炭水化物のカロリーを4(g)で割った値
    =1日の炭水化物の摂取量

上記の手順を以下の例で計算してみましょう。

例) 身長:170cm / 体重:60kg / 消費カロリー:2,700kcal
想定摂取カロリー:3,000kcal

  1. 60(kg) × 2.5 = 150(g)
  2. 60(kg) × 0.9 = 54(g)
  3. 150(g) × 4(kcal) + 54(g) × 9(kcal)
    = 約1,100(kcal)
  4. 3,000(kcal) - 1,100(kcal) = 1,900(kcal)
  5. 1,900(kcal) ÷ 4(kcal) = 475(g)

上記例の男性の場合、増量期(バルクアップ)には以下のPFCバランスとなります。

例) 身長:170cm / 体重:60kg / 想定摂取カロリー:3,000kcal

タンパク質:150g
脂質   :  54g
炭水化物 :475g

このようなPFCバランスで食事を摂ることにより、体重増加をしつつ筋量を増やしていくことになります。

減量期(ダイエット)に理想的なPFCバランス

増量期(バルクアップ)とは逆に、減量期(ダイエット)では体脂肪を落としていくため、消費カロリーよりも摂取カロリーを少なくする必要があります。

ただし、単純に体重を落とすのではく、筋量を維持しつつ体脂肪を減らす必要がありますので、タンパク質の摂取量は、増量期(バルクアップ)と同じ分量で摂取してください。

タンパク質の分量は変えないため、脂質と炭水化物の摂取量を減らすことで、摂取カロリーを調整します。

例) 身長:170cm/ 体重:60kg / 消費カロリー:2,700kcal
想定摂取カロリー:2,400kcal

  1. 60(kg) × 2.5 = 150(g)
  2. 60(kg) × 0.5 = 30(g)
  3. 150(g) × 4(kcal) + 30(g) × 9(kcal)
    = 約870(kcal)
  4. 2,400(kcal) - 870(kcal) = 1,530(kcal)
  5. 1,900(kcal) ÷ 4(kcal) = 約380(g)

上記例の男性の場合、減量期(ダイエット)には以下のPFCバランスとなります。

例) 身長:170cm / 体重:60kg / 想定摂取カロリー:2,400kcal

タンパク質:150g
脂質   :  30g
炭水化物 :380g

タンパク質量を維持しつつ、脂質と炭水化物の分量を減らすことで、極力、除脂肪体重(体脂肪以外の筋肉や骨、内臓などの総重量)を維持しつつ、体脂肪だけを落とすことができます。

除脂肪体重が減ると、基礎代謝量も低下してしまうので、太りやすい体になってしまう可能性があるので、除脂肪体重を維持しながら体脂肪を減らすことが大切になります。

 

まとめ

ボディメイクにおいての食事の重要性について解説しましたが、「カロリー収支」は食事量「PFCバランス」は食事の質を計算することと同義です。

それらを踏まえ、目的に応じて食事内容や食事量を調整することで、トレーニングの効果との相乗効果で、より目標の体に近づくことができます。

もし、トレーニングをしていても、なかなか結果に結びつかない人は、この記事の内容を参考に食生活を見直してみてください。

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